NORTHERN SANCTUARY
WITHERSCAPE
CENME
2016-07-22



1. Wake of Infinity
2. In the Eyes of Idols
3. Rapture Ballet
4. The Examiner
5. Marionette
6. Divinity
7. God of Ruin
8. The Northern Sanctuary
9. Vila i frid

スウェーデンのプログレ・メロデスの2枚目です。
メロデサーの間で知らぬ者はいない元Edge Of SanityのDan Swano先生が、
Ragnar Widerbergという人物と立ち上げたプロジェクトで、
先生らしい一筋縄でいかないメロディ・曲展開を持ち味にする
プログレッシブ・メロデスと呼べる内容。

私はEdge Of Sanityを含め、ソロプロジェクト、Nightingaleと
それなりにDan先生を追っかけた身なのですが、
今回の2枚目のアルバムは彼のキャリア通じても傑作と呼べるほど、
「Dan Swano全部入り」な名盤と相成っております。

これまで色んなプロジェクトで様々な手法を模索していましたが、
今作はこれまでやってきたものをすべて詰め込みつつも、
あのフックのあるメロディをマシマシで最後まで聴かせることに成功しており
とにかく曲の出来が本当に良いです。

前作も私は購入して聴いていましたが、
良いメロディを持つ曲があまりなく、本当にDanが好きな人向け、
の作品になってしまった感がありました。
しかし今回は本当に各曲のメロディが良くて、
Key、ギター、ボーカルが次々に印象的なメロディを繰りだしてきます。
リフは相変わらずDanらしいちょっと変態っぽい、妙なリフがメインですが、
叙情的なメロディとのバランスも、クリーンボイスとデスボイスの切り替わりも良く、
90年代のあのメロデスが最も輝いていた頃を彷彿とさせるメロディと
ふとした瞬間に漂うアンダーグラウンド感がたまらないです。

スリリングなリフと爽やかなサビが味わえる名刺代わりの①
black tearsの発展版のようなキャッチーな②
美しいKeyとクリーンボイスが強烈な叙情性を発する④
超美麗なサビがポスト・メロデスとでも呼びたくなる⑤
ここまで聴いただけでも名盤を確信する充実の内容。

これは本当にここ数年で出たメロデスでトップクラスではないでしょうか。
ここ何年かは妙に洗練されたモダンメロデスやDjentから影響された似非メロデスばかりで
個人的にも辟易していましたが、2016年になり
あのスウェーデンのアンダーグラウンドから出てきた
当時の空気を持ったまま、クオリティを高めたこのような作品が聴ける日が来るとは…
メロデスファンでよかったと思える名盤です。